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Vol.78
我と来て遊べや親のない雀1 |
2024年12月06日 |
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今回のタイトルは、言わずと知れた俳人、小林一茶の代表作で、幼くして母を亡くした一茶の心情が読み取れる句と言われています。
ある動物学者によれば、雀と鳩は家畜の部類に属するそうです。雀も鳩も人工物に巣を作り子育てをするからで、私などは自宅の庭で1日2回、雀と野鳩に餌を与えている為、成る程と思いました。
雀は1回の産卵で、3〜4羽のヒナを巣立ちさせるそうですが、我が家の庭には平均して20羽近くのヒナが集まります。餌を食べ終わると、追いかけっこをして遊んだり、畑に10個程の穴を空けて砂浴びをしています。
ヒナは皆スマートな体型ですが、今年は群れの中に1羽だけ、丸みを帯びた雀が居るのに気づき観察していたところ、この親雀が特定のヒナに口移しで餌を与えている姿を、計4回目撃しました。
ヒナはその都度羽を小刻みに振るわせて餌を貰っているのですが、発育不良なのか、それとも性格によるものなのか良く分かりません。
雀のヒナは、大人になるまで親から離れ、集団で生活するそうですが、何れにしてもこの親雀の行動は、雀の習性と異なり1羽のヒナの為にヒナの群れに加わり、餌を与えている訳で、その姿を見る度に人間社会の親子関係に、思いが至りました。 |
了 |
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菅谷 勝
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