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Vol.77
100%を目指せ |
2024年10月07日 |
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私は父から「仕事は100%を目指せ」と常々言われました。しかし、限られた時間と費用に縛られた状況の中で、特に調査の世界で100%を目指すのは至難の技です。実際、優秀な調査員の多くがレポートの最後に「以上」を書いて良いのか否か躊躇しています。
人には誰でも長所・短所があり、完全無欠な人は殆どいないと言って良いでしょう。ですから、日常の人間関係や社会の動きは80~90%でOKとし、10~20%のマイナス要因は許容範囲とする暗黙の了解がされているのだと思います。
しかし、昨今、問題となっている「企業の品質に関するデータ改ざん」は別の問題です。物理的、化学的に数値として表すことの出来るデータの改ざんは、全く言い訳出来ず、社会も許容出来ない事例です。
数千人、数万人を抱える企業であれば、一定のパーセンテージで犯罪者が出ても、これは許容範囲で済ませますが、データの改ざんとの間には高い壁があるのです。この辺の線引きがきちんと共有されなければ、日本の産業界の未来はありません。
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了 |
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菅谷 勝
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