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秋霜とは晩秋に降りる霜のことを指し、寒さに慣れていない人間にとって厳しい状況を意味します。
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2011年
Vol.25 知力と体力
Vol.24 個人情報保護法
Vol.23 裸になって
Vol.22 能力と決断
Vol.21 [会社は誰のために
          あるのか]
Vol.20 [いじめ]に耐えられる
          子どもを
Vol.19 子どもの育て方
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Vol.24 個人情報保護法
 2005年4月、個人情報保護法が施行され、6年が経ちました。この法律の骨子は、個人情報を5.000件以上保有している事業所に対し、情報管理を義務付けているのですが、当時、気になったのは、社会がこの法律に対して過剰反応していたことです。以下はその実例です。

例1

 某総合病院が受付で患者を呼ぶ際に、姓名の代りに番号で呼び出すことにしたというのです。病院に通う患者の中で高齢者の占める割合が圧倒的に多いことは、誰もが知っています。高齢者は目も耳も充分に機能していないケースが多く、この様な患者を番号で呼び出すやり方は、様々な面で不便であり、事故にも繋がりかねません。

例2

 某市役所が民生委員に対し、母子家庭の名簿提供を中止しました。理由は母子側から「市の職員でもない人が何故訪ねて来るのか」というクレームが相次いだからと言うのです。しかし、民生委員は児童委員とセットで、大臣と知事の双方から任命されているもので、母子家庭に対するケアは法的に要請された任務なのです。民生委員サイドでは「母子家庭は表札を掲げていない世帯が多いので、名簿なしでは任務を果たせない」と言います。

 皆さん、どちらの言い分が妥当だと思いますか。

 私は母子家庭を支えようとする制度を無視して、市の職員がクレーム怖さに腰が引けただけの様な気がします。母子家庭はご承知の様に手当てが支給されます。ところがこの制度を悪用して不正受給をしている世帯が多いと聞きます。民生委員はこれをチェックする機能でもある訳で、市役所の対応は本末転倒と言えるものです。

 人に姓名が付けられるのは、自己と他人を区別する為であって、それを番号化したり隠したりでは、世の中、決して良い方向には進まないと思います。プライバシー権の濫用はどこかで歯止めをかけないと、ギスギスした至って不便な社会になりかねません。
菅谷 勝

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