|
|
|
Vol.11
愛とは・・・その2 |
|
|
大学時代のテーマであった「愛とは…」を、卒業して43年後の今日、改めて考えてみました。
漠然とした愛情論よりは、男女間の愛情に特化した方が分り易いと思います。
男女間のトラブルで定番となっている言葉に、「私を愛してくれない」があります。しかし、これはギブアンドテイクを前提とした論理で、出発点からボタンの掛け違いが生じています。
一般論として、花や草木に愛情を注いだり、アフリカの病気の子供に手を差し伸べる人達がいます。こうした人達は愛情を注ぐ対象からの見返りは考えず、一方通行のはずです。ところが人間同士、特に男女の恋愛感情となると、精神、肉体、金銭等が複雑に絡み合い、愛情の本質や在り方が見えなくなりがちです。
混乱の原因は、相手に見返りを要求するテイクの部分も愛情と勘違いしている人が多いことにあります。「私がこれだけ愛しているのだから、相手もそうして欲しい」と言う見返りの部分は、大半が自分の欲望に過ぎません。
愛情と欲望は全く違うと考えるべきです。
丹精込めて草花の手入れを行った結果、綺麗な花が咲かなかったからと言って花を責める人はいないでしょう。逆に花に対する自分の愛情不足や栽培の知識不足に目を向けるのが普通なのではないでしょうか。
人間は感情の動物ですから、恋愛の相手に見返りを求めないスタイルを貫き通すのは容易なことではありません。しかし、愛情と欲望の本質を見極め、欲望を少しでも削ぎ落とすことで、意外に展望が開けてくるものです。余計なトラブルも防げます。
見返りを求めない男と女がペアとなった時には、想像を超える愛の形が生まれると思います。
愛とは「見返りを求めぬ一方通行の想い」と言うのが、43年後の私の結論です。
|
|
|
|
|