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Vol.60 格差社会
2021年03月17日
   近い将来、コンピュータやロボットの発達で、私達が従事している多くの職種で専門知識や技能が必要とされなくなると言われています。

 農業・漁業・林業等の一次産業は、今後も人手を要すると思いますが、問題は都市部や工業地帯で働く人達の労働人口が劇的に減る可能性があります。その内の何割かはサービス業にシフトすると思いますが、それでもかなりの余剰が発生するのではないでしょうか。

 専門知識や技能を必要とせず、一握りの天才や秀才が作ったシステムに従って入力したり、ボタンを一つ押すだけで済む様な単純労働の分野が広がる可能性があるのです。

 そうなると、今の子ども達の教育や進路指導をどうするのかと言う問題が発生します。コンピュータやロボットには出来ない仕事となると、最初に浮かぶのは人間の持つ優しさや豊かな感性をベースにしたコミュニケーション能力を生かした仕事です。医師、看護師、弁護士、コンサルタント、及び接客を初めとするサービス業や、高齢化社会を支える福祉施設関連の職業等が挙げられます。

 現在、日本だけでなく世界各国で格差社会が問題になっています。しかし、コンピュータやロボットの発達で拡大する単純労働の分野で働くか、或いは知的能力やコミュニケーション能力を発揮する高所得の分野に身を置くかの選択を迫られ、今より更に格差が広がる可能性があると考えます 。
菅谷 勝




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