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Vol.43 北海道 |
2017年04月25日 |
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一昨年と昨年、続けて北海道旅行を楽しみました。現地の人達の話や資料で随分勉強させて頂いたのですが、その中で印象に残った話は以下の通りです。
1.網走監獄(刑務所)
明治14年にロシア帝国侵攻に備えて内地の囚人を北海道に送り、ピーク時は囚人の10パーセントが北海道に送られ、主として道路建設に従事しました。本格的な北海道開拓は囚人によってスタートしたそうです。
北海道に送られた囚人は自給自足を前提とされた為、原野を切り開き、畑でジャガイモや大根等を栽培したのですが、当初設置された釧路刑務所の周辺は湿地の為、作物の育ちが悪く、打開策として明治24年、網走に出先の刑務所を作ったのが網走刑務所の始まりでした。
2.北海道開拓
その後の開拓の歴史は、概略以下の通りです。
① 港に近い平地の開拓からスタートし、主として仕事を失った武士階級が送り込まれる。
② 次に内陸部へ進出し、平地を主として農家の次男、三男達が開拓。
③ 最後に山や丘陵地等の条件の悪い土地を開拓。
3.耕作地
現在、北海道の農家の平均耕作面積は20~30町歩だと言うのですが、仮に20町歩としても198,348㎡(約65万5千坪、東京ドームの4個分)の広さです。これを親子や2世代の夫婦で耕しています。その為にはトラクター(国産1,000万円、外国製2,000万円)やコンバイン(外国製4,000万円)等の機械が不可欠です。
私が驚いたのは、各地を巡っていて耕作放棄地が殆ど見られないことでした。現地の人の話では、そうした農地が発生すると、主として隣接する農家がその土地を買ったり借りたりして、耕作面積を広げるのだそうです。
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了 |
菅谷 勝 |
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