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Vol.40
理屈に合わない |
2016年03月03日 |
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世の中には理屈に合わない事例が数多くあり、その原因を考えた時に「感情」と「損得」の2種類に分かれることに気付きました。
感情の場合は「嫌なものは嫌」であって、理屈ではありません。一般市民の警察嫌いが良く聞かれ、「治安維持に必要なことは分かっているが嫌い」というものです。又、税務署も同様です。警察と税務署の場合、脛に傷を持つ人は損得で嫌いますが、傷の無い人でも感情で嫌う人が多いのです。
但し、これらの事例は苦笑いしたり、仕方が無い程度で済みますが、第二次世界大戦後の東京裁判になると、仕方が無いでは済みません。
喧嘩に勝った側が負けた側を裁く訳ですから、感情が先行して公正な裁判を期待することは無理です。
一方、損得がベースになったケースとしては、
@ 国連の常任理事国による拒否権。ここでは民主主義の原理・多数決が無視され、結果として国連が機能不全に陥っています。
A ロッキード裁判。贈賄罪のロッキード社の罪を問わない前提で証人喚問した異例の裁判。
B 核拡散防止条約。アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国以外の国の核兵器保有を禁止する条約。
以上の例題については様々な見方があると思います。
世の中は必ずしも理屈通りにはいかず、歴史は勝者によって書き換えられるのが常とも言われています。
従って我々は不条理を不条理のまま受け容れざるを得ないケースもあるかと思います。但し、受け容れるか受け容れられないかの線引きは必要で、どこに線を引くかはその人の人生観によって様々だと考えます。
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了 |
菅谷 勝 |
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