English ホーム
秋霜とは晩秋に降りる霜のことを指し、寒さに慣れていない人間にとって厳しい状況を意味します。
バックナンバー
2024年(1)
2023年(5)
2022年(4)
2021年(4)
2020年(4)
2019年(7)
2018年
vol.48 失敗しても
vol.47 想定外
vol.46 咳をしても一人
vol.45 男の寿命
2017年(3)
2016年(3)
2015年(3)
2014年(4)
2013年(3)
2012年(3)
2011年(7)
2010年(6)
2009年(5)
2008年(4)
2007年(3)
Vol.45 男の寿命
2018年03月12日
 私事で恐縮ですが、私の妻は昨年まで15年間、民生委員を務めた他、併せて自治会、老人施設、小学校、社会福祉協議会等の役員、相談役、顧問を務めて来ました。

 私が70才の折に、その妻から「夫は妻より先に死んだ方が幸せ。妻に先立たれた男は惨めなものよ」と言われました。 民生委員を天職と心得、数多くのお年寄りを見守って来た末の判断と納得しただけに、別段、腹も立ちません。

 そこで、「何歳くらいで死ねばいいのか」と聞くと、「そうね〜、80才」と言います。ですから私は言いました。「それならあと10年だから、3650枚の日めくりカレンダーを作ってくれ」と。

 それから4年が経過したので、私の余命はあと6年。
 そこで思い出しました。私が30歳代の頃、平均睡眠時間が5時間弱という、死にもの狂いに働いていた姿を見ていた妻が、「早くリタイアしていい。その後は私が働くから」と言いました。

 ところが、私が60歳代後半の頃だと記憶していますが、妻は「男は死ぬまで働いた方がいい」と言い放ったのです。善意に解釈すれば「働き続けて最後はピンピンコロリ」を考慮してのことかも知れません。

 幸い健康に恵まれ、会社も私に働く場を与えてくれているので、週4日前後のペースで出勤しておりますが、残された6年をどうするか、真剣に考えております。
菅谷 勝

Copyright© 2024 Niccho Inc. ALL rights reserved.