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Vol.45
男の寿命 |
2018年03月12日 |
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私事で恐縮ですが、私の妻は昨年まで15年間、民生委員を務めた他、併せて自治会、老人施設、小学校、社会福祉協議会等の役員、相談役、顧問を務めて来ました。
私が70才の折に、その妻から「夫は妻より先に死んだ方が幸せ。妻に先立たれた男は惨めなものよ」と言われました。
民生委員を天職と心得、数多くのお年寄りを見守って来た末の判断と納得しただけに、別段、腹も立ちません。
そこで、「何歳くらいで死ねばいいのか」と聞くと、「そうね〜、80才」と言います。ですから私は言いました。「それならあと10年だから、3650枚の日めくりカレンダーを作ってくれ」と。
それから4年が経過したので、私の余命はあと6年。
そこで思い出しました。私が30歳代の頃、平均睡眠時間が5時間弱という、死にもの狂いに働いていた姿を見ていた妻が、「早くリタイアしていい。その後は私が働くから」と言いました。
ところが、私が60歳代後半の頃だと記憶していますが、妻は「男は死ぬまで働いた方がいい」と言い放ったのです。善意に解釈すれば「働き続けて最後はピンピンコロリ」を考慮してのことかも知れません。
幸い健康に恵まれ、会社も私に働く場を与えてくれているので、週4日前後のペースで出勤しておりますが、残された6年をどうするか、真剣に考えております。 |
了 |
菅谷 勝 |
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